Report
中国のチベット問題についての意見
〜中国、公盟法律研究中心が発表した資料について〜
中国、公盟法律研究中心が発表した資料についての要請と重要要点
中国、公盟法律研究中心 資料
ICTによる 報告と資料の翻訳(英語)
中国の公盟法律研究中心が発表したチベットについての詳しい調査資料が、ICTの手によって資料の英訳を含んだ、報告書となり発表されました。ICTに感謝するとともに、この資料の内容を熟読することを勧めます。
- この報告者では,ダライラマが昨年3月にチベットで起きた動乱を煽動したとする中国政府の主張に対して異議を唱えており、中国の政策の失敗によって抗議行動が起きた証拠を挙げている。
- これが中国国内よりだされた最初の調査資料である。(公式資料ではないとはいえ、これは非常に注目すべきである)
- 公盟法律研究中心は北京在住の法律家と学者からなる団体で、シンクタンクであり、ICTの報告によると、この公盟法律研究中心のメンバーの何人かは中国の法律学者の最高峰と言われる北京大学法学院を卒業している。
- 報告書の中国語版は 「藏区3.14事件社会、??成因調査報告」。しかし中国国内で流用されている可能性は極めて低い。
- この報告書は Lhasa area and in Gannan Prefecture in Amdo (Tsoeand Labrang)で、行われた緻密で非公式な形のインタビューを行った4名のリサーチャーによる情報に基ずいている。インタビューは僧侶、農民、学者、遊牧民、芸術家、自営業者や移住者といった社会的、経済的に多彩に及ぶ人々を相手に行われた。
- ICTの発表によると、この報告書は中国人民共和国国内の知識層の間で起こっている政府に対して政治的余地と謝罪を求めるムーブメントの現れある。
- この団体のように中国随一といわれる法律学者と法律家が参加する団体は第8憲章を生み出すに至り、裁判所を通して共産党と当局の権力の濫用を問おうとするものである。
- この団体の創立者の一人である 法律学者のXu Zhiyongはタイム紙のインタビューに答えて「私たちは法律制度を作る手助けをし、社会を助けたいのです。客観的な目をもって。チベット問題、人権といった問題に関して、中国政府は中国政府の主張があり、海外メディアは海外メディアの主張があります。しかし、ここで,独立した視点から問題を見ることが重要だと考えます」
- ウーセルさんは「この資料について、チベット人として大変重要だと感じます。昨今の(チベットの置かれる)状態と一方的な公的プロパガンダしかない中で、非常に貴重な資料です」と発言している。
- ICTの報告によると、この資料は注意深く言葉を選んで書かれており、中国国内で社会科学の討論の際に頻繁に見られるマルクス主義の言語を使い、当局の使用する語句や単語の引用を頻繁に使用して疑問を投げかけている。
- この資料は6つの章からなる。
- チベットにおける経済、社会的変化を、中国全土の近代化から通して議論。近代化によるチベットの社会的影響を含む
- 基本的な教育問題や職業教育、社会的機会に恵まれない、若い世代の(70年、80年代生まれ)困難を議論。歴史的、文化的伝統を失いつつある中で民族的な感情が強化されて行った経過
- チベット地区の行政システムの中心的問題。チベット地区における統治構造の進化とチベット地区における自治の力関係にまつわる問題について 、を含む
- 3月14日事件における政府の誤り
- 複雑な現代においてチベットの文化と宗教の直面する問題点
- まとめと提案(以下D参照)
- 大まかなまとめ:
この報告者ではチベットにおける安定を確保するための中国による政策が失敗した、と結論をくだしており、経済政策は大多数のチベット人にとっての生活水準の向上になっておらず、中国政府による攻撃的プロパガンダは分裂を生み、やがて緊張を悪化させた。 - チベットの人々の願い:最大の要点は政府が”一般のチベット人の声を聞き、一人一人のチベット人の権利と関心を守り敬い、チベット人の地区をその地区すむ人々の望むように、政策を調整すること。
- 3月14日事件について:
報告者では3.14抗議行動に着いて次の用意述べています。:
原因は”長い時間をかけて積もり積もった不満と怒り”。”3.14事件のきっかけを作ったのは、チベットの人々の信仰に対する感情への理解の足りなさが、僧侶や僧院への対処への誤りを引き起こしたため”とし、結論として、”3.14事件を”チベット人による暴行、破壊、破損、放火”と主張した政府に対して”政治的英知に欠ける”とし、ラサのタクシー運転手から引用:”慣れ親しんだ土地で、受け継いだ文化の中で、生活様式や宗教性が突然として見たことも無いような‘現代都市’ に変わりはて、自分の土地でする仕事も無くなり、機会に恵まれず不公平だと感じ、自身の基本的価値観が危険にさらされていると感じたとき、チベットの人々の感じた危機感とパニックは理解するのに難しいものではない 。” - 経済発展:
報告書では現代文化がチベットにとって利益になっていないことを認めている。”昨今の経済発展による近代化は一般のチベット人にとってなにも発展利益をもたらしていないどころか、(チベット人は)社会的に取り残された存在となりつつある。
経済政策は、”チベット地区を理解し、チベット人社会の望みと広い意味での必要性を把握できていない”
地方と都市の不平等:報告者ではチベット都市部における中国人移民の大量移住に対して何の対処もしていない政府に対する点にも触れている。
そのことは、チベット語の存在を脅かし、結果チベット人にとっての無力感を生んだ。(例をとればラサでは、タクシーの運転手はほとんどがチベット人以外の人種で、旅行会社の経営者のほぼすべてが新参者による経営である。旅行者相手の土産物屋も、チベット人による経営ではなく、そこで売られる手工芸品もチベット人によるものではなく、大量な中国人労働者ががチベットにおける観光業界やビジネスを牛耳っている。 - プロパガンダ:
中国政府による悪性のプロパガンダが中国人とチベット人の間に亀裂を作っていることを指摘する。報告書には”3.14事件を「暴動」として誇大プロパガンダの一環として事件を誇張する政府のやり方は、ある種のチベット人の民族感情を生んだ。この種のプロパガンダは長い目で考えると、民族の共存にとって大変有害であるだけでなく、漢族がチベットの文化に対してもった興味や魅力は、チベット大衆に対する恐怖と憎しみに変わって行った。 - チベット人のアイデンティティー:
チベット人の若者文化の中に、自身の文化やアイデンティティーに対するプライドの復活がみとめられている。”年長者の使用する言語の中には「幹部」や「同士」と言った表現が聞かれるが、若者の層では「(自分たち)チベット人」や「(自身の)民族」と言った表現が多かった。 - 宗教の自由:
報告書ではチベット人の信仰は”伝統的なチベットの制度と文化の土台であり、現代化の邪魔だとする見方をするべきではないだけではなく、現実には信用のおける伝統に培われた現代化を勧めるにあたって機能的な土台である認識をすることである。そうすることによってチベット地区の現代化の萌芽を期待できるであろう。” - 教育:
教育制度の悪循環による重度の弱点が、見受けられる。:基本的な読み書き能力及び技術的能力の欠如が中国人雇用者のチベット人雇用に対する懸念である。:それによって雇用の幅が狭まった、ため、とくに地方の地区においては、子供達の就学に対して熱心ではなくなりつつある。
地方地区では最低標準に見合うほどの教育指導が施されているが、向上に対する外界からの影響から取り残された形の教育の中で、卒業生の多くは農業や牧畜業に対して不満を持ち、しかも都市部での雇用には満たない。教育制度の斬新な改善がチベット地区の問題を解決するにあたっての最重要課題といえる。
また、”現地で使用されているチベット語に訳された教材には別科目としてチベットぼ歴史と文化は含まれていない”
この報告書のまとめと要請について
- チベット人の権利と主張を守る意味で、誠意を持って一般チベット人の声を聞き、チベット地区での政策と考えを発展政策を助長できるよう、チベット地区の正確に似合うように、チベット人民の主張に合うように改善する。
- 特に全てのチベット人が充分な恩恵を被られるような条件と発展に焦点を当てた合理的な経済構造をチベット地区に指導する。地方経済要素に特に留意し、指導の経過で深刻な格差化を無くす努力をする。
チベット地区の都市と地方の貧富の差を無くしていく努力:チベット援助をチベットの外のチベット自治省全体に広げ、資金援助,技術援助、人材を含めた経済発展のモデル作りをするとともに、地元の企業を守りながら、同時に海外からの投資を奨励する方法を導入。労働力の市場ではチベット人の雇用権利を守るよう注意を怠らない。チベット地区の農村部と遊牧地区では個人の利益となるような援助と保護をする。 - 民族自治権政策の行使に際する、地方の権力構造に対する効果的な監督制度をもうけ、迅速に民主的権力構造に変える。チベット地区で見られる汚職、低俗な管理能力や職務怠慢を許さず、特に役員で”反分裂主義”の名の下に、地方の社会的問題を隠蔽する者を許さない。
- 若い世代のチベット人の生活に対して注意を払い、チベット人地域の教育問題の改善に対して率直に最大の努力をする。特に、地方で農民や遊牧民のための教育、子息が9年間の義務教育を終わることができるよう指導する。チベット地区における高能力で指導構造を作り上げ、カレッジの学生に対して専門能力を最大化できる構造を与える。伝統的な職業についての技術教育の向上を迅速にし、東地区の学校で行われてるような、共同作業や研究を使ってチベット人学生の技術学位をハイテク分野から実用的な分野まで,チベット人の就業や企業活動を目的とし、すべての障壁をなくすための向上を勧める。
学校教育では特にチベットの歴史と文化についての科目内容を作り出し,技術取得のためのトレーニングを市民意識として増やす努力。この教育改善と技術指導はチベット地区の問題解決に当たって長期的には最大の課題として捉えるべきである。 - チベット人の信仰の自由を完全に尊敬し守り、信仰生活が再興できるようサポートする。チベット地区のチベット人にとって信仰生活の大切さの意味を完全に理解する。文化と宗教の場では宗教的公儀の役割を理解する。ダーマ儀式、修行のための旅行や、講義を受けたり、僧院での昇格テストのような儀式が通常どおり行われるよう配慮する。チベット仏教の普及を守ることに留意する。プロパガンダ行為において、チベット人民の宗教に対する感情に、ついて敬意を払い、充分留意する。
- チベット地区での問題を解決する際には、先ず新しい態度で臨むことが求められる。:ポジティブかつ思慮深い対策をとることが望ましい。円滑化、理解,共存、民族的偏見、さらには無知と過去の傷を無くす努力をする。
突然の事件処理を賢明に解決するためには、過度に"上から下へ"下す態度を改め、チベットの肯定的な力を借りて解決に繋げるようにする。(宗教的な勢力等) - チベット地区への統治に関する法の確立を推進する。民族地域自治法の公布以来の体制である基本法の欠如を改め、チベット自治区や他の自治区での条令に詠われるように、規則と法律の導入を強く勧める。主要な天然資源の所有権や処分権を規定し、肯定的な専門家に積極的に参加を促し、とチベット分野での政策のすべての側面について議論する。
- 民族の調和をはかるためのプロパガンダを維持するのなら、チベット地域での開放と改革の成功を伝えるべきで、過去の農奴制度を描写するべきではな い。と同時に諸処の開発を明らかにし、チベットが直面する社会的問題点を受け入れる。分裂主義の人種的差別や民族報酬などの暗い波に対する警戒が必要。
- 危機の状況を処理するとき、まずそれが社会的な問題なのか、経済問題なのか、あるいは宗教的な問題なのかを識別する必要がある。それぞれの問題処理の意味合いが違うため。中央政府は"調停者"として現地職員の不適切な行動を区別し判断し、”敏感な事件”を敏感でなくすよう最大限に努力をすることが望まれる。
